スイカロードレースでの熱中症は他人事ではない
先週6月26日日曜日に千葉県富岡市で開催されたスイカロードレース。
一般の部は5km、10kmの部と比較的参加しやすい歴史ある大会でしたが、男女8名が熱中症とみられる症状を訴え病院搬送され、うち1人が意識不明の重体になっているとニュース等で一斉に報じられました。
ニュースを見て、病院搬送された方々のその後の経過が気にかかるとともに、明日は我が身という思いも頭をよぎりました。
これから暑くなる今だからこそ注意が必要
これからの季節、マラソンの本格的なシーズンではないものの、冬の大会に向けてモチベーション維持のために短い距離の大会に参加される方や、普段の練習でも気温が高い中走り込みをされる方なども多くいらっしゃるかと思います。
実は自分も、夏の夕方に近所で練習したときや、20km帰宅ランを実践したときなどに熱中症、脱水症的な症状になったことがあり、今回のニュースを見て、より一層他人事だとは思えませんでした。
20km帰宅ランを行ったときは、30kmで意外と行けたため、20kmは余裕だろうと思いチャレンジしたのですが、20km帰宅ランの道中、一切水分補給しなかったら帰ってきたあと手足のしびれや気持ち悪さでなかなか動けなくなってしまったと言うことがありました。
マラソンでの熱中症、脱水症状は気付いた時には手遅れの場合が多い
徐々に身体から危険信号が出て、その段階で対策をすれば良いものでも無いため、自分では大丈夫だと思って走り続けていたら気付くと症状が出てしまって手遅れ、ということになりかねません。
広く知られている症状でもあり、ちょっとした対策で防ぐことができるものですので、これからの季節、熱中症や脱水症状を起こさないようしっかりと準備を行いたいものです。
そもそも熱中症とはなんなのか?
身体の水分が失われ危険な状態になることを指します。
バファリンの半分はやさしさでできていますが、人間の身体の6割は水分で成り立っています。
そんな人間の身体は1~2%水分を損失するとランニング時のパフォーマンス低下を招き、10%の損失で最悪の場合死に至ってしまうこともあります。ランニングによる発汗は当然のことながら体内の水分を損失させる要因となりますので、ランナーは十分に注意する必要があります。
ランニングによる発汗は体温を下げるために分泌されるもの。長時間のランニングは多量の発汗が伴うため、身体からは同じく多量の水分が損失されることにつながります。
しかし、前述のように、水分は人間の身体にとって重要な要素となるため、発汗が続くとそれ以上の水分損失を防ごうと、身体が発汗事態を止めてしまうのです。
発汗が止まると、体温の低下ができなくなり、熱が体内に留まるため、体温の上昇を引き起こします。結果的に体温上昇が様々な障害を起こす熱中症のメカニズムとなるのです。
気温が高い時だけでなく、湿度が高い時も注意が必要
今回のスイカロードレース実施時も日差しはそこまで強くなく、最高気温も29度程度だったということですが、一部からは「例年より湿度が高かった」といった声も聞かれ、そのあたりが要因となっていた可能性もあります。
湿度が高いと汗が蒸発せず体温が身体の中にたまってしまい、結果的に対応の上昇を招き熱中症をおこしやすくなるのです。
マラソン時の熱中症を防ぐには?
当然のことながらこまめな水分補給が肝要です。大会であれば給水所での確実な水分補給。トレーニング時であれば、自身でペットボトルなどを携帯し、水分補給することが必要となります。
水分補給の注意点
ただし、水分補給に関しても注意が必要です。ただ単に水分補給すればよいと考え、水ばかりを補給してしまうと、逆に障害が起こってしまうこともあります。
前述したように、人間の身体の半分はやさしさ・・ではなく60%は水分で成り立っているため、「水分補給すればいいんでしょ」と水ばかりを飲むのは考え物なのです。
大量の水を摂取することによって血液中の塩分(ナトリウム)濃度が急激に下がり、逆にさまざまな障害(めまい、吐き気)を引き起こす原因となることもあるのです。
水分補給時には電解質(=ナトリウムやカリウムなどのミネラル)の補給も重要
いわゆるスポーツ飲料のCM等でさかんに言われることではありますが、今回改めてその重要性を考えた次第です。
ただ、マラソン大会などでは、給水所で必ずしもスポーツ飲料を補給できるとは限りません。
多くのランナーでごった返すマンモス大会などでは、水をとるだけで一苦労、といった給水ポイントも少なくないでしょう。
大会参戦時にはサプリの準備も心強い
そんな時には、割り切ってサプリで電解質を補うことをお勧めします。
自分も大会参戦時にはこれらをポケットに忍ばせ、給水所での水分補給と合わせて摂取し、大会では特に熱中症や脱水症状といったものとは今のところ無縁です。
いずれにしても早め早めの対策が吉
熱中症や脱水症状は、一度引き起こしてしまうと回復のためには輸液療法や経口補水療法等、単純に水分補給をすればよい、というものでもなくなります。
誰も知り合いのいない遠征先の大会で熱中症にあってしまったとしたら、事務局の方以外、助けてくれない可能性もあります。
ランナーたるもの自己管理が非常に重要です。
熱中症にかかって周りの方々に迷惑をかけるようなことがないよう、自己管理をしっかりとしていきたいものです。
これからの季節、上記をよくお読みいただき、より一層充実したランニングライフを送っていただけると幸いです。
でわでわ~!